Jリーグ 清水エスパルス

Jで“最も有名なダービー”復活の一年は磐田の完勝に。名波監督と中村俊輔が王国復活の夢を背負う

Jで“最も有名なダービー”復活の一年は磐田の完勝に

著者:チアゴ・ボンテンポ
1985年生まれのブラジル人ジャーナリスト。サンパウロ在住。幼少期よりスポーツとりわけサッカーを愛する。大学時代にジャーナリズムを専攻し2011年よりブラジル『Globo Esporte』で日本サッカーを担当している。ブラジルのボタフォゴ、アーセナル、そして日本代表の熱烈なサポーターである。将来の夢は日本語を流暢に扱うこと、富士山登頂、Jリーグスタジアムを巡ること。
Twitter: @GunnerTNB

 ジュビロ磐田の歴史における最悪のシーズンは2013年であった。クラブ史上初のJ2降格となった年であり、同じ静岡のクラブで最大のライバルである清水エスパルスにも敗北した。それから3年の間、静岡の2クラブは代わる代わるJ2となり、Jリーグは恐らく最も有名なダービーを失うことになる。その「静岡ダービー」の復活となった今シーズン。今年は磐田にとっての成功の年、対照的に清水にとっての失望の年となっている。

 一方はACLの座を争い、一方は降格圏を漂う。一方はランキングでもセットプレーのマスターであり、フリーキックあるいはコーナーキックからの得点が最多(21得点)のチーム。一方は現在セットプレーからの失点が下から3番目に多い(16失点)チームだ。これには先週土曜に行われた対決内での、磐田MF中村俊輔による素晴らしいコーナーキック直接ゴールも含まれる。2017年に行われた全3度の”クラシコ”で圧倒的に勝利し、磐田は2013年のリベンジを果たした。

 4月の初めに行われた第5節の今年初対決で、輝かしい中村はエコパスタジアムにおける3-1の圧勝を導いた。同試合では、清水FWチョン・テセによる今シーズンベストゴールに値するバイシクルシュートが清水ファンにとっての唯一の慰めであった。その1ヶ月後、間を開けずに控え選手達によってIAIスタジアム日本平で行われたJリーグ杯グループステージ。磐田はまたしても4-2で勝利を収め、清水を敗退に押しやった。

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