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ユベントスとナポリはセリエAの“レアルとバルサ”なのか。セリエAをイタリア人識者2名が徹底討論【カルチョ・エ・ペペ】

ユベントスとナポリは2強となった?

イタリアの絶対王者ユベントス 写真提供:Getty Images

C:最後に一つ聞こう。今季のセリエAではユベントスとナポリが開幕6連勝を果たした。よいプレーをした時も、悪いプレーをした時も勝利したね。ユベントスとナポリはリーガのレアル・マドリードとバルセロナのようになっていると思う?

M:僕にとってはユベントスは戦車のようなチームだ。彼らはクラブの社会的・政治的な部分とは完全に分断されていて、ピッチの中でのサッカーに集中している。この点はレアル・マドリードと比較できると思う。一方で、ナポリは社会的・政治的な面の影響があって、これがたまに欠点になる。リーグを優勝するためには、調子がよい時も調子が悪い時もうまく乗り切る必要がある。ナポリは調子がよくて試合で勝てれば静かな環境にあるように思えるけど、負けた時に途端にめちゃめちゃな状態に陥ってしまう。ものすごい勢いで批判されつよね! アウレリオ・デ・ラウレンティス会長までもがチームに悪い影響を与えてしまう。去年はCLの試合で負けたときにサッリ監督とメディアは冷静に話していた。しかし、デ・ラウレンティス会長は無礼な発言をして、安定していた環境を壊す恐れがあった。このような問題も大事だよ! ビッグクラブはこんな態度はとらないべきなんだ。ユベントスはレアル・マドリードと比較できるかもしれないが、ナポリをバルセロナと比較することは不可能だと思う。

C:ただ、サッカーだけをみれば、セリエAのプロビンチャ(地方クラブ)はもちろんとして、ユベントスとナポリは、インテル、ミラン、ラツィオ、フィオレンティーナ、トリノ、アタランタと比べてレベルが全然違うように思える。ローマは唯一わからないかもしれない。ユベントスとナポリが普通のクラブに負けることはイメージできないね。

M:これは事実だね。たしかに他のクラブとはレベルが違うけれど、ナポリが本当のビッグクラブとなるためには“何かが”足りないと感じるよ。

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