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ユベントスとナポリはセリエAの“レアルとバルサ”なのか。セリエAをイタリア人識者2名が徹底討論【カルチョ・エ・ペペ】

ユベントスにとっての痛手

PSGに加入したダニエウ・アウベス 写真:psg.fr

C:もう少しユベントスの話をするけど、ナポリについてもう一つ話したい。マヌエルはナポリは背が低い攻撃陣でパスゲームをするしかないと言ってくれたけど、彼らはクロスを使ったパターンも持っている。ウイングがコートの反対側までクロスを送って、カジェホンが決めるというパターンだ。3年間ずっと使っているパターンだけど、今でも効果的だ。カジェホンは背が高い選手ではないけれど、このパターンで多くのゴールを決めている! 誰もが知っている武器だけど、今も効果的だ。

C:続いてユベントスの話をしよう。水曜日とこの週末の間に面白いことが起きたと思う。水曜日にナポリがラツィオ相手に圧倒的な美しいプレーで、4-1と逆転勝利を飾った。一方で控えメンバーが多かったユベントスはフィオレンティーナ戦でぎりぎりの勝利だった。チャンスも少なく、美しいプレーもなかった。10人でプレーしていたフィオレンティーナも終盤はゴールを決めそうだった。ユベントスにとってはいい試合ではなかった。今週末はまったくその逆だったね。ユベントスはトリノダービーで完璧な勝利を収めたけど、ナポリは昇格組であるSPALにかろうじての勝利だった。でも重要なことは、どちらも全ての試合で勝ったことだね。マヌエルはユベントスについてどう思う? 一つ聞きたいのは、僕はイグアイン抜きで戦うべきだと思うんだ。どうかな?

M:正直に言えば、ユベントスは去年と比べて何かが欠けている気がする。去年より、選手達のクオリティーもメンタリティーも弱くなっている。レオナルド・ボヌッチとダニエウ・アウベスがいなくなって、何かが欠けてしまったね。アウベスはとても大切な選手だった。勝利という経験が豊富だからね。この種のクオリティーは簡単に身につくものじゃない。

C:しかも、一般的に優秀な右サイドバックの選手はイタリアだけではなく、ヨーロッパにも少ない。素晴らしい右サイドバックをみつけるのは大変だ。今のユベントスは負傷しているベネディクト・ヘーベデスとリストに入っていないステファン・リヒトシュタイナーとマッティア・デ・シリオがいる。けど、デ・シリオも負傷中で、さらにアンドレア・バルツァッリもいるけど、36歳だね。つまり、右サイドバックでプレーするのはステファノ・ストゥラーロになってしまう。彼はディフェンダーじゃないだけでなく、中盤でも普段は左サイドでプレーしていたから、あのポジションはちょっと危ないよね。ボヌッチの退団は予想できたことだけど、アウベスは想定外だった…。

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