プレミアリーグ トッテナム

【ジェイ・ボスロイドが語るプレミアリーグ】優勝争いは“3クラブ”に絞られた。FAは差別的チャントに勝点減点をするべきだ

マンチェスター・ユナイテッドのロメル・ルカク 写真提供:Getty Images

 それはさておき、チェルシーサポーターによるモラタに対する反ユダヤ人主義のチャントが歌われたことにも触れておきたい。選手という立場から自らのチームのサポーターに対して何かを訴えるということは簡単なことではない。サポーターたちはモラタ個人の傷ついた感情など気にはしておらず、彼らはクラブ間の戦いの中での一部だとしか捉えていない。

 イタリアで差別的なチャントを経験した1選手である私はとって、気分の良い話ではない。しかしながら、こういった試合への集中を妨げる人々を無視することはできない。このようなチャントをストップする唯一の方法は、彼らが気にかけている勝ち点をFAがクラブから剥奪することだろう。

 話を次に移そう。アーセナルについても私は話しておくべきだろう。チェルシー戦でのスコアレスドローという結果に対するリアクションは彼らが何も変わっていないということを象徴するものだった。今シーズンはストーク・シティ戦で0-1での敗戦、リヴァプール戦も0-4と大敗しており、ここまで厳しいシーズンとなっている。彼らが勝利したのはボーンマス戦を除くと、3-1で勝利したヨーロッパリーグのケルン戦のみである。そのケルンは先週末のリーグ戦でより若く運動量の豊富なボルシア・ドルトムントに0-5で完敗を喫している。

 リヴァプールもまた安定していないが、彼らはアーセナルほど苦しいチーム構成でもなく、より良いシーズンを送るだけのメンバーは揃っている。アーセナルとは異なり、フェリペ・コウチーニョやサディオ・マネといった攻撃陣がリヴァプールにはいる。

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