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久保裕也がヘント地元ファンを熱狂させる。“スシボンバー”が愛される理由を現地記者が解説

 ピッチ上での久保は、なかなか捉えどころがないことが多い。京都サンガの選手であった時も非常に読みにくいように思われた。派手な格好もしない。ビッグマウスでもない。どんな監督にとっても夢のような人材である。厳しいプレーオフ第1節後に2つの日本代表試合のために日本に戻ったが、この”スシボンバー”に不平を言う理由はなかった。”スシボンバー”とは、久保が2013年夏から所属していたスイスのヤングボーイズのファンにつけられたニックネームである。

 ヘントでの久保の人気は、彼が休暇から戻ってすぐにプレシーズン試合でゴールを決めて以来さらに高まった。しかしながらUEFAヨーロッパリーグ予選ラウンド、ラインドルフ・アルタッハ戦で、ヘントはこのオーストリアのチームに1-1の引き分けに持ち込まれてしまったのだ。

「リラックスして短い休暇を楽しむ時間は3週間だけでしたが、僕にとっては十分過ぎます」アルタッハ戦の後に久保は言った。久保は90分間プレーしたが、同試合に功績を残すことはできなかった。

「まだ自分の最高の形を探している状態ですが、まもなく100%でプレーできることは間違いありません。一生懸命やるので少し時間をください。アルタッハ戦ではたくさん勝つチャンスがありましたが、残念ながら1得点しか挙げられませんでした。うろたえてはいません。次のラウンドに進む自信はありますが、ヴァッカー・インスブルックとの試合は簡単ではないと思います。彼らは堅実なチームなので、僕たちもトップレベルでプレーしなければなりません」

 久保は日本代表デビュー以来、ハリルホジッチ監督チームとしても12回出場している。すぐに日本のニュースメディアは彼の海外での様子を毎日取材するようになった。

「みんなが僕を見ていますが、気になりません。最近の日本代表試合は大成功ではありませんでしたが、僕たちはミッションをやり遂げると確信しています。自分の国のためにプレーすることはとても名誉なことです。僕が日本代表チームのためにゴールを決め続けることができる限り、心配する必要はないと思います」と、久保は笑う。

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