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本田圭佑がパチューカ放映権獲得を目指す理由。メキシコサッカーのポテンシャルを現地メキシコ人記者が徹底分析

 本田圭佑が放映権獲得に踏み切った一つ目の理由が、リーガMXの「隠れた人気」だ。北米の人気スポーツといえば、アメリカ4大スポーツにも数えられるNFL(アメリカン・フットボール)、NBA(バスケットボール)、とMLB(野球)がすぐに思い浮かぶ。しかしながら、実はリーガMXと所属クラブたちの注目度は上記3スポーツにも追いつく勢いにあるのだ。

 アメリカのスポーツ分析サイト『ファイブ・サーティ・エイト』のネイト・シルバー編集長は、2014年に「リーガMXは北米の“5大リーグ”に含まれるべき」と論じている。彼のデータで最も興味深い点は、CDグアダラハラやクラブ・アメリカといったメキシコのクラブは複数の米国スポーツクラブの人気を上回っていることだろう。これら2クラブはメキシコの強豪クラブであるが、リーガMXのポテンシャルを証明するには十分な事象だ。

 また、英紙『ガーディアン』のリチャード・フォスター氏は2016年に「リーガMXはヨーロッパを除けば世界一の集客力を誇っている」と論じている。同氏が指摘する通り、リーガMXの平均集客人数はセリエAやリーグ・アンより高いのだ。短期制の大会、そして攻撃的で魅力的なサッカーが展開される試合が多いリーガMXが米国も含めた世界各国で注目されても何ら不思議ではない。

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