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鎌田大地&堂安律の欧州での注目度。ドイツ誌『キッカー』記者が語る独記者らの本音

鎌田大地&堂安律の欧州での注目度

著者:キム・デンプフリング

 鎌田大地は、この11年間でアイントラハト・フランクフルトのユニフォームに袖を通す5人目の日本人となった。これまで所属した日本人選手たちはこの伝統的あるクラブに足跡を残してきた。

 元日本代表FWの高原直泰(2006-2008所属)、元日本代表MFの稲本潤一(2007-2009所属)、日本代表MFの乾貴士(2012-2015所属)はチームを去った今でもフランクフルトのサポーターたちから愛されている。また2008年よりドイツでプレーし、フランクフルトでの4シーズン目を迎えるベテランの日本代表MF長谷部誠も同様の評価を受けている。確かに鎌田もフランクフルトに加入する日本人として知られるようになったが、これまでの日本人選手たちとは異なり現時点で日本代表としてのプレー経験はない。

 実際のところ鎌田の名はドイツ国内でそれほど知られておらず、日本からのニューフェイスとしての関心を集めているに過ぎないのだ。

「フランクフルトにとって、この攻撃的な選手との契約は良かったのだろうか。彼は一体どんな選手なのか。すぐにブンデスリーガに慣れることができるのか。セレッソ大阪からボルシア・ドルトムントに移籍した当時、無名だった日本代表MF香川真司のようにビッグスターになれるだろうか…」

「それとも、日本代表DF槙野智章(2011ケルン所属)、元日本代表FW矢野貴章(2012-2014フライブルク)、元日本代表MF大津祐樹(2011/2012ボルシア・メンヒェングラートバッハ所属)や近年のJリーグトップスコアラーの1人である元日本代表FW大久保嘉人(2009ヴォルフスブルク所属)のように、数試合の出場に留まり、すぐにチームを去ることになるのだろうか…」

 こういった多くの疑問が彼の周りを取り囲んでいる。その答えは時間とともに明らかになるだろう。

 ひとつだけドイツ人ジャーナリストたちが最も関心を向けていることは、鎌田が何をチームにもたらすのかということである。フランクフルトの番記者ともいえる、ある記者は次のように語っている。

「鎌田のプレーをまだそれほどたくさん目にはしていない。しかし、もしクラブが快く100万ユーロ(約1億2,000万ユーロ)を彼に払うとすれば、それだけのスキルを持ち合わせているに違いない」

「少なからず、平均的な日本人選手よりもレベルは高そうだ」

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