セリエA ミラン

中国資本で目覚めた名門ミラン。今夏の大型補強まとめと今後の展開を紹介

ジャンルイジ・ドンナルンマの未来

ジャンルイジ・ドンナルンマ 写真提供:Getty Images

 ファッソーネCEOとミラベッリSDのコンビがミランサポーターの間で評価を上げるキッカケとなったのがドンナルンマの契約延長拒否の発表だった。ミランは記者会見でクラブが契約延長に全力を尽くしたことをアピールし、原因が全てミノ・ライオラ代理人にあることを強調した。これにより、ドンナルンマとライオラ氏に非難が殺到し、UEFA U-21 欧州選手権の試合中に偽ドル札が撒かれる事態にまで発展した。

 しかし、この混沌の最中もモンテッラ監督やミラベッリSDは直接ドンナルンマの家族とコンタクトを取り、選手本人と家族がミラン残留を望んでいるという“証言”を取り付ける。そして、現在の報道ではドンナルンマ本人が代理人ライオラ氏に対してレアル・マドリード移籍を断ったと報じられるまでに至っている。このまま契約延長が実現すれば、世界で最も期待を集める18歳のGK残留と、世界で最も厄介な代理人ライオラ氏の要求をはねのけるという困難なミッションを両立させたといえるだろう。

補強候補:ハメス・ロドリゲス

ハメス・ロドリゲス 写真提供:Getty Images

補強候補:アンドレア・コンティ

アンドレア・コンティ 写真提供:Getty Images

補強候補:ニコラ・カリニッチ

ニコラ・カリニッチ 写真提供:Getty Images

補強候補:ルーカス・ビリア

ルーカス・ビリア 写真提供:Getty Images

 ミランが未だ新戦力の背番号を発表しないのは、ハメス・ロドリゲス獲得を諦めていないからだとみられている。レアル・マドリードの10番にミランの10番をオファーしているのだ。しかしながら、同選手獲得を狙うライバルたちは多く、とりわけマンチェスター・ユナイテッドとパリ・サンジェルマンとの争いは熾烈を極めている。選手本人はユナイテッド移籍を望んでいるとみられている。

 間もなくアタランタのアンドレア・コンティ獲得が決定するとみられている。R・ロドリゲスと同じくサイドバックでも3センターバックの一角でもプレーできる選手で、昨季には美しいバイシクルシュートを決めたことでも注目を集めた。U-21 欧州選手権でも活躍した期待の23歳だ。

 その他にはフィオレンティーナのFWニコラ・カリニッチや、ラツィオのMFルーカス・ビリアの獲得が噂されている。しかし、どちらの選手も未だクラブ間合意には至っておらず、とりわけビリアはラツィオの移籍金要求が高いことから難航を迎えている。それでも、ミランは未だ補強を止めるつもりは全くなく、今後もシモン・ケアー、ミラン・バデリや様々な候補が挙がっている。

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